こち亀 両さんと麗子の関係
こんにちは、ごさくです。
日が大分経過してしまいましたが、前回のこち亀名エピソード10選の続きです。
前回はこち亀全エピソードの中からごさくが好きなエピソードを選びましたが、今回はこち亀ファンならみんな知っており、気になったと思います両さんと麗子の2人の微妙な関係について、紹介したいと思います。(連載時、明確に2人の関係が進展するエピソードはありませんでしたが、連載後も2人のその後が気になってしまったのはごさくだけではないと思います。)
後半には女性のレギュラーキャラクターが多数出てきましたが、こち亀初期の頃はほとんど女性キャラクターはいませんでした。せいぜい高校生として登場した佐々木洋子ちゃんぐらい。(後半から読んだ方はほとんど知らないキャラクターとなってしまいましたが、正確には初代ヒロインは実はこの佐々木洋子ちゃんです。)
そんな中、麗子は初の女性レギュラーキャラクターとして初めて両さんと対等に渡り合えるキャラクターとして登場しますが、超絶グラマー美人婦警がゴリラみたいな両さんに対して、初登場時の回から「両ちゃん」と親しみを込めて愛称で読んでいるところがちょっとグッときます。(ハイ、40代オヤジの感想です。)
今回は2人の関係を語る上で重要なエピソード5選をご紹介したいと思います。
第1位:「夏便り・・・の巻」
2人の関係を語る上でこのエピソードは外せないでしょう。ファンの間でも超有名なエピソードとなる「夏便り・・・」です。
夏のある日、夜勤となっている両さんは堂々と奥の部屋で寝ていますが(夜勤で寝ていて良いのかという問題はここでは無視してください)、蚊がすごくて起こされてしまいます。魚とりで使用してしまった蚊帳を改造して使用しようとするも、結局、使えず起こされてしまいますが、その時、派出所に1人やってきます。両さんと船デートを約束していた麗子でした。(初期のころはわりと普通に両さんと麗子はデートしています。)
まだ夜勤中の両さんは無理やり寺井を早く来させ、麗子の車で一緒に海に向かいます。その際、両さんは麗子に年齢を聞きます。23歳(この頃は両さん、中川、麗子共にリアルに加齢しています)となった麗子にそろそろ嫁に行った方が良いのではないかと提案します。年をとると嫁のもらい手がいなくなるぞと忠告するのでした。
麗子は余計なお節介と言いながら、両さんの方こそ何で結婚しないんだと応戦します。両さんはしないんでなくて、相手に嫌われたり、振られたりしていて出来ないんだと返します。それに男なら40歳、50歳代でも結婚出来るが、女は出来るか(両さんも結婚願望はあったみたいです。)という両さん。
自分や中川と遊びまわっているせいで、麗子が婚期を逃すのは悪いからと恥ずかしながら、いう両さんに対して、麗子は素直にお礼を言うと同時にこんなことを言うのでした。
「行きそびれたら、両ちゃんのところにでもいこうかしら」
両さんは照れながら、「変なことをいうな、ばか」と返し、その後は海のサメ騒ぎなどで、デートどころではなくなりますが、このやり取りは多くのこち亀ファンの間で有名で、2人の関係を語る上で外せないエピソードなので、堂々の第1位です。

第2位:「わたしの両さんの巻」
麗子に神戸の安井財閥から長男海彦との見合いの話が来ます。全然興味がない麗子ですが、そのお見合い相手の海彦はわざわざ派出所までヘリコプターで押しかけて、麗子に会いにきます。いきなり9千万もするダイヤの指輪を渡そうとするも麗子に断られ、あっさりその場で捨ててしまい、道路の排水溝に落ちてしまいます。慌てて両さんが拾おうと格闘している間に、麗子はかなり強引に拉致られるような状況でカリフォルニアに行くため、成田空港に向かう車に乗せられてしまいます。
あまりの強引さに途中下車して、帰ろうとする麗子を海彦は追いかけ、麗子から普通のデートとして映画鑑賞を進められ、映画鑑賞をする2人。日曜日にしては2人しかいないことに訝しる麗子は気に入ったシーンを再度写させる海彦を見て、映画館が海彦パパの関係会社で気をつかって一般人を入れなかったことに気づき、呆れ果てて映画館を後にし、自分の行きつけの喫茶店に海彦を連れていきます。
喫茶店で海彦はストレートに自分は結婚相手としてどうかと麗子に尋ねますが、まだ結婚は考えていないとやんわりと断ります。海彦はお金も別荘もあるし、カッコイイ自分のどこが不満なんだと詰め寄りますが、麗子はその理由として以下のことを言います。
「あこがれている人がいるのよ。自分の思うとおりに生きていていつも明るく人生を楽しめる人よ。うらやましい。両ちゃんって言うのよ。」
この時、麗子はあこがれている人、両さんがいるから他の人との結婚は無理と明確に見合いの断り文句として言っており、海彦に嫉妬させます。
第1位の「夏便り・・・」と、この「わたしの両さん」は、麗子が両さんに対して、明確に好意を寄せていることを思わせるエピソードであり、個人的に大好きなエピソードです。

第3位:「MATOI&RYOsan?の巻」
第1位、第2位の初期の頃の麗子は明確に両さんへの好意を示すエピソードがありましたが、連載が長くなり、女性キャラクターの増加の伴い、両さんを好きになる女性(磯鷲早矢、マリア(ニューハーフ→本当の女性化)、擬宝珠纏)も増えたこともあり、100巻以降はすっかり両さんに対して好意(関心)を示さなくなっていたように見えましたが、このエピソードはやはり両さんのことが好きだったということを示すエピソードです。
この頃の両さんは寿司職人の修行として、超神田寿司に住み込みで働いています。この時点で既に両さんは擬宝珠家と又従弟ということが発覚しており、擬宝珠家の夏春都、纏、檸檬ちゃんは両さんを家族として接しています。派出所も1か月間有給を取得して休んでおり、派出所に送ったディズニーランドに遊びに行った時の写真は完全に檸檬ちゃんを肩車しており、纏とツーショットだと完全に家族写真と中川や部長に言わせるレベルなほど親しくなっています。
寿司職人仲間の結婚式に参加した擬宝珠家一同と両さんですが、その結婚式の夜は纏の両親は旅行に夏春都、檸檬ちゃんは金沢に味の鑑定(?)に行き、纏と両さんは2人きりになります。
纏は結婚式のお酒が残っているから、自分の部屋で飲もうと両さんを誘います。布団を敷かれた部屋に両さんはちょっと驚きつつも20歳を迎えた纏はまだ結婚式の時のお酒が残っており、少し酔った状態でさらに早いピッチで飲んだことにより、すぐに酔いつぶれてしまいます。自分も少し酔っていた両さんは纏を抱き上げ、布団に寝かせようとしますが、その時両さんの首に纏の手が伸びて、バランスを崩した両さんは纏ごと布団に押し倒した格好となってしまいます。
ある日、纏が妊娠しているウワサが署内で出回ります。中川や麗子含めた婦警達は妊娠させた疑いのある両さんに対して、身に覚えがないか確認しに行きます。両さんは纏と一夜を共にしたことを思い出し、少しだけ身に覚えがないこともないと言って、周りを困惑させます。気になった麗子は自分から纏本人に妊娠有無を確認しにいきます。
纏自身の口から妊娠(本当は纏の母親のことでしたが)していることを告げられた麗子はおめでとうと言いつつも複雑な表情になり、他の人間がそのことにただ驚いている際も切なそうな表情を見せます。
その後、纏の妊娠疑惑が両さんではない可能性があり、再確認した際に一緒に寝たというのではなく、酔っ払っていた纏のネックロックで両さんが気絶していただけと分かった際も安堵したため息をつきます。
連載後半の女性パワーに押され気味になっていた麗子が両さんに対して好意を寄せていることが再認識できるエピソードであり、こちらも好きなエピソードの1つです。

第4位:アニメ「2人ぼっちの派出所」
このエピソードの前半は『53巻 麗子の秘密の巻』、『53巻 銘菓ゴキブリくんの巻』(麗子と両さんの出勤シリーズ)をベースにしていますが、後半はアニメオリジナルエピソードで2人の関係にスポットを充てており、やはり麗子は両津のことが好きということが分かるエピソードになっています。
中川は休暇、部長は結婚式仲人、寺井は風邪で休みだったため、麗子と両さんは2人きりの勤務になります。
派出所勤務につくと、両さんには不幸なトラブルが続きます。麗子の睫毛を両さんがとっているところを2人勤務に嫉妬心で駆けつけたマリアにキスしあっていると誤解を与えてしまい、かかと落としでKOされてしまったり、借金取りから隠れた際に団子状態の身体に凝り固まってしまった両さんを麗子が元に戻した際に両さんが麗子を押し倒した格好になってしまい、たまたま駆けつけた小野小町と清正奈緒子に誤解を与え、ボコボコにされる始末。
その後、再度麗子が2人に誤解であることを伝え、麗子と小町、奈緒子はお昼を共にします。両さんはカップラーメンを食べようとしていた際に近所の小学生順平が両さんに助けを求めにきます。大木にラジコン飛行機が引っ掛かって取れなくなってしまったのです。両さんと麗子はすぐにその場に行き、両さんが大木によじ登ってラジコンを取ります。枝が折れてラジコン毎両さんも落下してしまいますが、頑丈な両さんは木ぐらいから落ちても無傷です。
壊れたラジコンもすぐに両さんが直してしまい、順平に返した後、2人は派出所に戻ります。麗子はお茶を両さんに出しながら、「いつまでも子供のままの両ちゃんが、私は好きだな」と告白とも取れることを両さんに伝えます。両ちゃんは「からかうなよ」と少し照れながら、返しているところで車の運転が超下手でエンストポルシェ男の白鳥麗次が現れます。
再び白鳥は麗子にプロポーズしますが、興味のない麗子は「婚約したの」と嘘をつきます。白鳥が誰と婚約したのか問うと、困った麗子の空気を読んだ両さんがとっさに麗子の婚約者は自分だと名乗りでますが、白鳥は胴長短足ぶ男の両さんと絶世の美女の麗子が結婚するとは当然のごとく信じません。自分の目の前で口づけをすれば信じると言い、2人を困らせますが、麗子は目の前で両さんとキスすることを宣言します。麗子が目をつむり、両さんが口づけする寸前で、白鳥の携帯が鳴ってしまい、倒産連絡で白鳥が怒涛のごとく去っていたため、未遂に終わります。両さんは本当にキスするつもりだったのかと麗子に確認しますが、麗子は「冗談に決まっているじゃない」と返し、両さんは「だよな」と少し残念そうに笑います。
業務終了後、麗子は両さんを2人で夕食しないと誘い、2人で行くことになった矢先に空気を読めない本田が彼女の乙姫菜々のことで相談しに来て、面倒見の良い両さんは仕方なく本田に付き合うことにします。麗子が2人を見送って本編は終わりますが、麗子も両さんもお互い意識しあってちょっと良い雰囲気になったエピソードとして、まだ見ていない方にはおススメのエピソードです。
(Amazon Prime Videoの会員になれば、閲覧可能です。)

Amazon Prime Video
第5位:「炎の麗子争奪バトル!の巻」
このエピソードはいつものように両さんが麗子をネタに金もうけを企てますが、最後のオチで麗子の魅力に気付いて両さんが麗子を好きになってしまい、オチというには逆パターン(両さんが麗子を好きになるパターン)として、かなり重要なエピソードになっています。
以前、両さんが手がけた麗子ドール(最初は麗子本人に内緒でしたが、結局バレてお仕置きを受けるオチでした)を麗子本人が全面協力して、ドールプロデューサー左近製作総指揮した新たな麗子ドールが販売されることになります。麗子ドールはバストが軟製ゴムなどを使用して柔らかくするなど、麗子の魅力が詰まったドールになっており、中川や両さんのフィギュア仲間はすぐに購入します。麗子やフィギュア仲間からも散々変態扱いにされて頭にきた両さんは麗子ドール500体を購入して、ネットの裏ルートで改造した麗子ドールにトレカや麗子の服などつけて売ろうと奔走します。
麗子が自身のフィギュアに握手会を実施して対抗してくると、両さんはさらに変態路線(SMなどのエロ路線)に走ります。麗子とドールプロデューサー左近がセクシー路線でさらに対抗されると、ついに諦めて爽やか路線に戻しますが、両さんがそれで納得するはずもなく(笑)、1/1の麗子マリオロイド(機械式の動くマネキン人形)が出ることを確認し、裏ルートで入手します。シリコンゴムでその人形の型取りをして大量販売しようともくろみますが、そこでリアル麗子人形をマジマジ見て、凄い美人であることに気付きます。(気付くのが遅いとフィギュア仲間にも指摘される始末)
1人で夜テレビを見ている際に麗子マリオロイドが音に反応して動いてしまった際も、止めた時に麗子ドールの顔と身体を改めてマジマジみて、両さんは初めて麗子の魅力に気づき、一緒に働いていることが幸せと気づきます。結果、麗子ドールの販売計画を急遽中止し、麗子に近づかれた際にドキっとしまうぐらい、麗子を女性として意識してしまい、中川や寺井にも今頃好きになったのかと呆れられるオチで終わります。
麗子とは付き合いの長い両さんが身近過ぎて全く女性として意識しておらず、いつものごとく麗子による金儲けをたくらみますが、その魅力にようやく気づいたという点でギャグ落ちとは呼べない回で、個人的に結構好きな回でしたので、第5位にランクインです。

やはり電子書籍ebookjapanで原作を見れますので、気になったという方は是非下記の巻を購入してみて下さい。第4位の「二人ぼっちの派出所」だけ、Amazon Prime Videoの会員になる必要性があります。
第1位:こちら葛飾区亀有公園前派出所31巻第2位:こちら葛飾区亀有公園前派出所25巻
第3位:こちら葛飾区亀有公園前派出所126巻
第4位:こちら葛飾区亀有公園前派出所53巻
第5位:こちら葛飾区亀有公園前派出所123巻
過去記事に名エピソード10選も記載していますので、興味のある方は下記も見てもらえればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は両さんと麗子の関係にスポットを当てたエピソードを抽出していますが、個人的には連載終了後だからこそ、2人の関係を進展させても良いのでは思っていますので、ファンとしては秋本治先生にまた書いてもらいたいと願っている1人です。

名 前:ごさく
職 種:横浜に本社をもつ40代SEです。
住まい:神奈川県
趣味 :アクション映画/アニメ/ドラマを休みにまとまった時間で観ること
(最近はAmazonプライムビデオで90年代のドラマやアニメを見ることにはまっています。)
嫁と2人での喫茶店巡り(ドトール/タリーズは定番です。)、隅田川七福神巡り、県外旅行(コロナ禍でちょっと自粛していますが)
好きな物 :スイーツ(千疋屋総本店の千疋屋スペシャルパフェ、MAISON GIVREEのディグレは絶品です。)
好きなお酒:ウィスキー(ハイボール)、赤ワイン
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