こちら葛飾区亀有公園前派出所 名エピソード10選(その2)
最近、ワインに再びハマっており、この3連休は数年ぶりにボジョレーヌーボーを購入して改めてその美味しさを実感してしまっているごさくです。

前回のこち亀名エピソードでは長すぎて第1位~第5位までしか紹介出来ませんでしたので、残りの第6位~10位を紹介したいと思います。
第6位:下町散歩シリーズ(下町交番日記/50年目のロマンス)
これは両さんが亀有公園前派出所ではなく、日暮里の派出所で1か月間勤務する話ですが、日暮里・上野などの地理にも詳しく警察官としての両さんの活躍と下町のほのぼのとした雰囲気でこれまでと違ったこち亀の世界が味わえる4話連続のエピソードです。そのうちの両さんの警察官としての能力をいかんなく発揮した最初のエピソードと2番目の「50年目のロマンス」を紹介したいと思います。
上野にある下谷第五派出所の署員6人のうち班長を除く5人が風邪で入院してしまいます。そこで上野の地理に詳しく身体が丈夫で絶対風邪をひかない署員として両さんが選ばれ、半ば強引に大原部長から日暮里駅にその日のうちに向かわされます。日暮里駅の東口で下谷第五派出所の盤班長(以降、盤班長)が駅前の派出所にいる署員と待っている際、駅前広場で牛車の牛の耳にハエが入ってしまい、興奮し牛が暴走して幼稚園児達の集団に突っ込んでいきます。
その場にいた盤班長と駅前署員は何とか幼稚園児達を日暮里駅東口に繋がる階段の上に逃がし、食い止めようとしますが、突進した牛を止められず、牛は階段の上に逃げた幼稚園児たちの集団をとらえ、追っかけてきます。逃げ遅れた園児に牛が突進しようと瞬間・・・。
(以降は、本編でご確認ください。)
このエピソードでは両さんがゴリラ並みの強さで園児達を救う勇姿が見られます。次の「50年目のロマンス」では、有名画伯の滝城太郎の初恋の人がいる食堂を滝画伯のわずかな記憶と本人が50年前に描いた絵だけで、探り当てるという離れ業をやってのけます。両さんの上野界隈の地理の詳しさ+名探偵顔負けの推理力がいかんなく発揮され、画伯から貰った1億円以上の価値ある絵を売らずに自身の元に保管し、金に走って失敗しないエピソード(笑)として好きなシリーズですので、ぜひおススメです。
第7位:おばけ煙突が消えた日
こちらも小学校時代の両さんのエピソードで普段は問題ばかり起こす3バカトリオ(勘吉、珍吉、豚平)が大好きになった研修生としてきていた女性先生のために小学生とは思えない行動を起こし、感動させるエピソードです。
小学校の両さんの担任の教師がケガで入院したため、臨時で大学生の研修生として佐伯羊子先生が赴任します。
いたずらっ子の勘吉、珍吉、豚平は赴任当日に先生が教室に入った際に天井に仕掛けていたバケツの水がこぼれるイタズラをしますが、先生は怒るのではなく泣いてしまいます。流石に気まずくなり、以降はイタズラをやめます。
両さんの小学校時代には見る位置によって、本数が変わる「おばけ煙突」(正式名:東京電力千住火力発電所)がありましたが、その1本に見える場所で珍吉と豚平と待ち合わせして待っていた両さんは、佐伯先生に会います。そこで初めて先生にイタズラをしたことを謝り、入院していた担任教師が戻ることにより、あと3日で先生が辞めてしまうことを知ります。その時、両さんは初めて先生がいなくなってしまうさみしさを感じます。(つまり、先生に恋をしてしまったのです。)
そこで両さん、珍吉、豚平は3人にしか出来ない見送り方法を考えます。3日後、佐伯先生のお別れ会がありますが、3バカトリオの3人はいません。佐伯先生に置き手紙を残し、授業後すぐに帰ってしまったのです。3人は自転車でおばけ煙突に行き、ある計画のため、おばけ煙突に上ろうとします。当然のごとく監視員に見つかり、珍吉、豚平が食い止めている間に両さんはカーテンで作成した垂れ幕を背負ったままおばけ煙突に登り始めます。
頂上付近で登っている煙突が間違えていることを珍吉に指摘されますが、既に佐伯先生が乗った電車が近づいてきます。その時、両さんは・・・。
(以降は本編でご確認下さい。)

基本的に両さんは小学校時代から悪ガキ大将ですが、好きになった先生や好きになった同級生の女の子(橘琴音ちゃん)のために起こす行動は、誰にもマネ出来ないぐらい凄いことをやってのけます。この辺が両さんの魅力なのでしょうね。それが分かる最初のエピソードなので、こちらも是非読んでもらいたいエピソードです。
第8位:京都ものがたりシリーズ
賛否両論が分かれる擬宝珠一家の次女レモンちゃんと両さんの京都への2人旅エピソードです。男っぽくて気風のいい纏は両さんよりもメンコやベーゴマが強いなどそれまでの両さんの強みの一部を潰してしまい、口調なども目上の人間にもタメ口など、ごさく個人としてはキャラ的にあまり好きになれません(おじさんごさくには、生意気な小娘にしか見えない)でしたが、妹のレモンちゃんは両さんと会ったことにより、感情が豊かになり、両さんを父親のように慕っている4歳の可愛い女の子です。(アニメ版では大好き過ぎて、両さんの嫁になるとまで言ってしまっています。)
この京都ものがたりシリーズ以降、両さんは擬宝珠一家と本当の家族のような付き合い方をしていくので、賛否両論別れるところではありますが(麗子さん、マリア派からは反対意見が出そうですが)、結婚はしていないけどレモンちゃんとこのエピソードの後に生まれるミカンちゃんに対する両さんは本当の父親のように献身的で2人を可愛がるため、個人的には好きです。(秋本先生自身が両さんが父親になったら、どうなるかというのを疑似家族として体現させたのが、擬宝珠家ということを明言しています。)
京都の料亭で修業をしている兄の憂鬱の味の鑑定のため、両さんと共に京都へ向かうレモンちゃん。迷っていたおばあちゃんを案内するため、名古屋のホームで途中下車してしまい、その場にとり残されてしまいます。新幹線で弁当を食べて爆睡していた両さんはレモンちゃんから連絡を受け、最高速度中の新幹線のトイレの窓を外し、そこから飛び降り、走って名古屋に向かいます。(両さんでなければ、間違いなくその場で死んでいます。)
名古屋のプラットホームでレモンちゃんは悪そうなオジサン2人組に声をかけられ、誘拐されそうになりますが、そこに線路を走って戻ってきた両さんが現れ、救い出します。(両さん自身も新幹線から飛び降りてボロボロの姿になっており、怪しい人間になっていたため、名古屋駅、京都駅の係員に職質されることになります。)
京都に着いた2人は兄の憂鬱がいる料亭「超雅」に行き、凄い男前でイケメンな憂鬱に会います。レモンは翌日、両さんと嵐山の映画村に遊びに行き、時代劇紛争の館でレモンちゃんはお姫様、両さんはお奉行様に扮装します。映画村ではちょうど水戸黄門のロケをやっていますが、その混雑に紛れて指名手配中の3人組のスリグループが仕事をする現場を両さんが見つけ、ロケで使用していた馬でレモンちゃんを連れて追いかけます。
逃げるスリグループは水戸黄門様一行の俳優陣を人質に取ろうとナイフを持って襲い掛かろうとします。その前に颯爽と馬で飛んできた両さんとレモンちゃんが立ちはだかり、3人のスリグループと対峙します。
(以降は本編でご確認下さい。)
久しぶりの両さん大活躍の捕物帳となり、その後のオチはいつものこち亀らしくお笑いとなる点で、バランスが取れて完成度の高いエピソードです。その次の兄・憂鬱と妹・纏の再開エピソードも含め、3エピソードとも笑いと両さんの活躍があり、好きな作品なので、おススメです。
第9位:遠い放課後の巻
これも定番の両さんの小学校時代高学年に当時のマドンナ同級生姫野由紀子と両さん、珍吉、豚平の交流を描いたエピソードです。これもアニメ版/漫画版共に完成度が高く好きなエピソードの1つです。(基本、両さんの小学校、中学校エピソードは感動エピソードが多くてどれも好きですが。)
両さんが通っていた大門小学校が都市の過疎化と建物の老朽化で取り壊しになることになりました。両さんは最後に一目見ておこうと小学校に向かい、そこで同じく最後を見に来た3バカトリオの2人、珍吉、豚平と再会します。校舎に入り、自分らの教室や理科室での実験で両さんが教室を爆発させるなど凄まじいエピソードの思い出話に耽っていると、音楽室からピアノの音が聞こえてきます。しかも当時、よく同級生の姫野由紀子が弾いていた曲と同じです。
誰もいるはずのいない校舎の音楽室でピアノの音が聞こえてきたことに驚いた両さん達は、正体を確認しに音楽室に向かいます。音楽室でピアノを弾いていたのは小学生時代と変わらぬ姫野由紀子でした。ちょうど姫野由紀子とのエピソードを話していた時にその当時と変わらぬ姿の姫野由紀子を見た両さん達3人は当然のごとく幽霊と感じ、その場を逃げ出そうとします。
姫野由紀子と思われた小学生は姫野由紀子の娘の恵ちゃんでした。あまりにもそっくりだったので、両さん達は勘違いしたのでした。恵ちゃんは母からトン・チン・カンと呼ばれていた3バカトリオのことを聞いており、母が一番小学生の頃が楽しかったということを両さん達に伝えます。両さんがなぜ母の由紀子が恵ちゃんと一緒に来なかったのかを聞くと、母の由紀子は1年前に交通事故で亡くなっていることを聞かされます。
恵ちゃんの父親と離婚し、母は多忙となり、ある夜に交通事故に巻き込まれ、亡くなったというのです。(漫画版では一般OLとしての仕事を行っているようでしたが、アニメ版では夢であるピアニストとして活躍していたようです。)
ショックを受けた両さん達は姫野由紀子が小学校を卒業した後、難関な私立中学でピアニストの夢を叶えるために辛い日々を送っていたことを知ります。そんな時、小学校卒業の時にタイムカプセルを埋めたことを豚平が思い出し、姫野のタイムカプセルを見るために校庭を3人で掘り始めます。
(以降は本編をご確認下さい。)
アニメ版では姫野由紀子が難関中学受験のための試験勉強でスランプに陥った時に両さんが色々な手を使って励まして元気づけるシーンも加えられており、両さん達3人と姫野由紀子の関係がより深く描かれており、その後、両さん達が娘の恵ちゃんのために行った行動を考えるとより説得力がある内容となっていますので、こち亀ファンの未見の人には是非おススメのエピソードです。
(小学校時代の同級生の娘のためにここまで出来る人は両さん達ぐらいしかいないと思いますが。)

第10位:永遠(とわ)の腕時計
10位として選択したのはこち亀最終回の1つ前のエピソードでかなり近年となります。最終回が40周年記念で復活キャラベスト10という正直とても最終回とは思えない内容だったのに対して、このエピソードはこち亀エピソードの中で擬宝珠家当主の夏春都が両さんに対して初めて感謝の意を示すエピソードであり、実質的な最終回であった内容でした。
両さんは金もうけのために以前スイスの時計学校へ行き、アンティークウォッチのマスターになっており、ある日、部品取りのために古い腕時計があるか夏春都に聞きます。夏春都が渡してきたのは古い軍用の腕時計で戦時中にダンナさんが使用していた物でした。一度直そうと思ったけど古すぎて直らないと言われ、使用できなくなった腕時計をずっと持っていても仕方がないということで両さんにあげると言ってきたのでした。遠慮なくもらう両さん。両さんは纏から20万円ものお金を借りてアメリカにすぐに旅立ちます。
(以降は本編でご確認下さい。)
このエピソードは両さんが本当の家族のように思っている擬宝珠家と自分を寿司職人として育ててくれた夏春都への恩返しの意味合いもあるのかなと思うと、こち亀ラストエピソードと言っても良い内容でした。個人的にはアニメ化もしてほしかった内容でしたので、最終巻未読の方はぜひ読んでください。(タイトルも最終話にしてもおかしくないタイトルですが。)

10エピソードを紹介するのに1週間以上かかってしまいましたが、どれもごさくにとって、思い入れが深く是非未読の方にはおススメしたい内容でしたので、お時間のある時に購入して読んでいただければと思います。(Amazon Primeになっている方は、ぜひアニメ版もおススメします。アニメ版は原作の良さをさらに掘り下げて描いてくれていますので、どれも30分とは思えないぐらい完成度が高いです。)
第6位:こちら葛飾区亀有公園前派出所64巻第7位:こちら葛飾区亀有公園前派出所59巻
第8位:こちら葛飾区亀有公園前派出所125巻
第9位:こちら葛飾区亀有公園前派出所108巻
第10位:こちら葛飾区亀有公園前派出所200巻
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回も少しだけ紹介しきれていないこち亀エピソードがありますので、紹介したいと思います。

名 前:ごさく
職 種:横浜に本社をもつ40代SEです。
住まい:神奈川県
趣味 :アクション映画/アニメ/ドラマを休みにまとまった時間で観ること
(最近はAmazonプライムビデオで90年代のドラマやアニメを見ることにはまっています。)
嫁と2人での喫茶店巡り(ドトール/タリーズは定番です。)、隅田川七福神巡り、県外旅行(コロナ禍でちょっと自粛していますが)
好きな物 :スイーツ(千疋屋総本店の千疋屋スペシャルパフェ、MAISON GIVREEのディグレは絶品です。)
好きなお酒:ウィスキー(ハイボール)、赤ワイン
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